「FIDGET CUBE」は、プチプチ潰しやペンまわし、それにボールペンカチカチなどのクセを持つ人向けのデスクトイ。それらのクセを直すのではなく、専用のツールでより気持ち良く楽しんでしまおうという発想の商品だ。


プチプチ潰しは楽しいし、ストレス発散効果があるとされ、世界中で人気がある。例えば米国のディアンEric Buss氏は、指先でのプチプチ作業に飽きたらず、自転車を使って、高速かつ大規模にプチプチしたいと考え、走るだけで「プチプチつぶし」ができる自転車「Bubble Wrap Bike（プチプチバイク）」を制作してしまったほどだ。



だが、プチプチは本来は梱包時の緩衝材として使用するもの。潰してしまったら、本来の目的では二度と使用できなくなってしまう。


ペンまわしやキーホルダーまわしなどのクセにも問題がある。キーホルダーは、そもそも回すために作られてはいないので、指から離れてどこかに飛び、誰かにあたって怪我をさせたり、物にあたって壊したりといったことが起こりうるのだ。



「FIDGET CUBE」は、この問題を解決してくれるトイ。全6面のうち「Flip」と呼ばれるスイッチのようなボタンをカチカチと押すことで、「プチプチつぶし」に近い気持ち良さを感じ、ストレスを発散できる。「Click」と呼ばれる面の、5つの小さなボタンを押すことでも、似た効果を得られるそうだ。


「Click」はまた、ボールペンをカチカチするクセのある人にも向いているという。


ペンまわしが好きな人には、「Glide」と呼ばれる面が効果的。これは、ジョイスティックのように、滑らかに滑るような動きを再現してくれる。


ペンまわしが好きな人には「Spin」と「Roll」もおススメだそう。どちらもくるくると回して楽しめる。「Roll」にはカチカチと押せる回転ボールも装備。様々な欲求（？）に対応している。



「Beathe」は、真ん中のくぼんだ部分を親指でこすると、気持ちが安定してくると言われる石「ウォーリーストーン」の触り心地（擦り心地？）を再現した。


開発したのは米国コロラド州在住の発明家Matthew McLachlanさんとMark McLachlanさん。両氏は現在、「FIDGET CUBE」の市販化に向けてクラウドファンディングサイトkickstarterで出資者募集のキャンペーンを実施している。本稿執筆時点では、19ドルの出資で「FIDGET CUBE」を1個入手可能だ。市販価格は25ドル。出荷は2016年12月に予定されている。


クラウドファンディングに出資には不安を感じる人も多いだろう。だがFIDGET CUBE」はすでに目標金額の10倍を超える資金調達に成功しており、製品化に問題はないと考えられる。

それよりも、この商品にこれだけ人気があることに不安を感じてしまう。これほど多くの人が、ストレスを感じながら生活しているということなのだろうか？