「Playground LABYRINTH」は、文字盤も針もない腕時計。スイスの高級腕時計メーカーHautlenceが発表した新たなコレクション。


文字盤などがない腕時計は他にもあるが、それらの多くは従来とは異なる方法で装着者に時刻を知らせる仕組みを持っている。だが、「Playground Labyrinth」には、時を刻み、それを人に知らせる機能は一切搭載されていない。その代わり、迷路ゲームが組み込まれている。


ゲームは盤面上の“スタートホール”にあるボールを転がし、“ゴールホール”穴まで移動させるという昔ながらのものだ。ゴール穴までたどり着いたらリュウズを回転すると、ボールをスタートの位置に戻せる仕組みが備えられている。


Hautlenceの公開しているPR動画によれば、ゲームは「Take Your Time(じっくり、時間をかけてやれ)」のメタファーだという。装着者が時間を気にして腕時計を見たときに、その人は現在時刻という情報ではなく、「あせるな」というメッセージを受け取る。このメッセージによって自分を取り戻して欲しいというのが、Hautlenceの願いだ。


また、この腕時計は、“インターネット経由で世界と繋がる”「AppleWatch」などのスマートウォッチに対するアンチテーゼでもあるようだ。

HautlenceのWebサイトには、「人は迷路ゲームで遊んでいるとき、外の世界とは切り離される」と書かれている。スマートウォッチやスマートフォンなどで常に世界と繋がっている忙しいビジネスパーソンこそ、この「Playground Labyrinth」で世界から切り離され、自分だけの“時間”を持つことが必要だというのも、Hautlenceの主張だ。

ローズゴールドの「01」と、ホワイトゴールドの「02」の2モデルが用意されている。価格は1万2,000スイスフラン(約139万6,000円)。世界と切り離されるには、ちょっとばかりお金がかかるみたいだ。