オランダ南部の工業都市アイントホーフェンにある 「デザイン・アカデミー(Design Academy)」。ここは、世界のプロダクトデザインをリードするデザインスクールです。その「デザイン・アカデミー」の Govert Flint 氏は、卒業制作で PC のマウスカーソルをコントロール可能な椅子「Bionic Chair」を開発しました。

Govert Flint 氏が開発した「Bionic Chair」  (画像出典:Govert Flint 氏の Web サイト/撮影: Lisa Klappe 氏)
Govert Flint 氏が開発した「Bionic Chair」
(画像出典:Govert Flint 氏の Web サイト/撮影: Lisa Klappe 氏)

Govert Flint 氏は、人間がデスクワークをする際、指先や目など、わずかな器官しか活用されていないことに注目。足や身体全体も生産的な仕事に参加させるべきと考えて、「Bionic Chair」の製作を思い立ちました。


「Bionic Chair」では、身体を左右に動かせば PC スクリーン内のカーソルも左右に移動します。身体を前後に動かせば、カーソルは上下に移動。足で空中を蹴る動作をすることで、カーソルが置かれている場所をクリックできます。

左足で蹴れば「左クリック」、右足で蹴れば「右クリック」できます  (画像は Govert Flint 氏による試作機「Bionic Chair, Prototype 2」)  (画像出典:Govert Flint 氏の Web サイト)
左足で蹴れば「左クリック」、右足で蹴れば「右クリック」できます
(画像は Govert Flint 氏による試作機「Bionic Chair, Prototype 2」)
(画像出典:Govert Flint 氏の Web サイト)

「Bionic Chair」ができるのは、現時点ではカーソルを動かし、クリックすることだけ。でも将来的には PC 上のあらゆる操作をコントロール可能にしたいと Govert Flint 氏は述べています。もしこれが実現すれば、オフィスは、身体を前後左右に動かしたり、モニターの前で手をひらひら動かしたりする人がたくさんいる楽しい(?)場所に生まれ変わるかもしれません。