「Lumir C」は、キャンドルの熱で発電して光るLEDランプ。コンセントがなくても、電池を入れなくても、テーブルやデスクの上を照らしてくれる。

キャンドルの熱で発電して光るLEDランプ「Lumir C」
キャンドルの熱で発電して光るLEDランプ「Lumir C」

使用するには、火を灯したキャンドルの上に「Lumir C」を置くだけ。これにより、LEDが自動的にオンになる仕組みだ。


火を灯したキャンドルの上に「Lumir C」を置くと  LEDが点灯する
火を灯したキャンドルの上に「Lumir C」を置くと
LEDが点灯する

AC電源を使用しないので、コンセントのない場所で手軽にランプを使用可能になる。また、乾電池やバッテリーを使用していないので、廃棄時の環境負荷を抑えることができるという。

デザインは、部屋全体を照らす「Mood」と、特定の部分を照らす「Spot」の2種類。食事のときなどにテーブルに置くには「Mood」が、読書などに使うには「Spot」が向いている。

部屋全体を照らす「Mood」(画像左)と、特定の部分を照らす「Spot」(画像右)
部屋全体を照らす「Mood」(画像左)と、特定の部分を照らす「Spot」(画像右)

米国カリフォルニア州では、1998年から電力自由化がスタート。だが、2000年~2001年にかけては十分な電力が供給されなくなり、停電が頻発した。

筆者は当時シリコンバレーに住んでおり、停電には非常に悩まされた。会社での仕事がストップするだけでなく、日常生活も影響を受けたのだ。例えば、行きつけの日本食レストランでは、冷蔵庫内の食材がほぼすべてダメになり、営業が困難になっていた。また、歯医者での歯の治療中に停電になったときには、麻酔が切れる前に治療が再開できるのか、かなりヒヤヒヤしたものだ。

仕事から帰り、部屋でくつろいでいるときにも停電は発生したが、そこで活躍してくれたのがキャンドルだった。本を読んだり、遅めの夕食を取ったりといった際に役立った。

日本と米国では事情が違うので、同じことが日本で起こるとは思えない。だがもしものときに備えて、停電の準備をしておくに越したことはないだろう。

停電に備え、キャンドルや「Lumir C」を準備しておくべき?
停電に備え、キャンドルや「Lumir C」を準備しておくべき?

「Lumir C」はキャンドルよりも明るく部屋を照らしてくれるという。停電時に役立ってくれるのではないだろうか?

「Lumir C」の明るさを示す例:  キャンドル単体では、光量が不足し、本を読むのは困難
「Lumir C」の明るさを示す例:
キャンドル単体では、光量が不足し、本を読むのは困難

「Lumir C」の明るさを示す例:  キャンドルの熱で発電してLEDを発光させると、本が読める光量を得られる
「Lumir C」の明るさを示す例:
キャンドルの熱で発電してLEDを発光させると、本が読める光量を得られる

開発元のLumirは、「Lumir C」の市販化に向けてクラウドファンディングサイトkickstarterで出資者を募集中。本稿執筆時点では、59ドルの出資で「Lumir C」を一台入手可能だ。入手に必要な金額は、キャンペーンが進むに連れて上昇する。出荷は2016年7月に予定されている。