「GPCATS」は獣医さんが考えたGPS機能付きのキャットカラー(首輪)。ネコがどこにいるのか、スマートフォンから確認できるようにしてくれます


開発・販売を目指しているのはドイツのGPTracks UG。同社によれば、米国ではペットのうち33%が生涯で一度は迷子になっており、そのうち無事に帰宅できたのは10%だけなのだとか。「GPCATS」は、この迷子問題を解決するために開発されました。


ヒャッホー!
ヒャッホー!

欧州ではペットのネコに対して、マイクロチップの埋め込みを義務付けする国が出てきています。これは、迷子ネコが保護されたときに有効。獣医がチップをスキャンするだけで、簡単に飼い主の情報を取得できるからです。

でも、そもそも保護されずにさまよっているネコを見つけるにはどうすればよいのでしょうか? 「GPCATS」開発チームの一員である獣医師のMichael Streicher博士によれば、現状、これといった有効な手段はないのだそう。また、ネコが保護されたとしても、シェルターにマイクロチップをスキャンする設備があるとは限らないのだそうです。

おウチを見失ったにゃ…
おウチを見失ったにゃ…

「GPCATS」は、ネコを迷子にさせないツール。ネコに装着しておけば、飼い主は常にネコの居場所を確認できるので、迷子になってしまうリスク自体を低減できます。

スマートフォンで探して
スマートフォンで探して

早く見つけてほしいニャ
早く見つけてほしいニャ

「GPCATS」は、バッテリー部と位置情報取得&データ送信部で構成。バッテリーはフル充電すれば、最大で5日間稼働し続けます。位置情報取得&データ送信部に内蔵されたSIMチップの使用料は、購入後1年間は無料となるそうです。


さて、「GPCATS」はドイツの他、イタリアやスペインなどの欧州諸国、英国、米国、そして香港や韓国を含むアジア諸国など、世界45か国で利用できますが、残念なことに日本では利用できないみたい。「GPCATS」がいわゆる2G/2.5G回線網を使用しているためです。3G回線への対応についてGPTracks UGに問い合わせてみたのですが、現時点ではまだ回答を得られていません。

残念だにゃ
残念だにゃ

日本で提供される同様のサービスとしては、たとえばauによる「あんしんGPS」があげられるでしょう。でもこのデバイス、サイズが約53×41×14.3ミリとちょっと大きめ。犬なら装着できるケースも多いでしょうが、ネコだと負担が大きそうです。日本でも「GPCATS」のような、ネコに負担をかけないシステムが登場して欲しいところですね。

auによる「あんしんGPS」  散歩中に脱走しがちな犬にぴったりだそうです
auによる「あんしんGPS」
散歩中に脱走しがちな犬にぴったりだそうです

GPTracks UGは、「GPCATS」の市販化に向けkickstarterで出資者を募集中。現時点では、69ユーロの出資で入手可能です。1年間の回線使用料込みであることを考えれば、この価格は安いのかもしれません。

日本でも使えると良いニャ  迷子は嫌だニャ
日本でも使えると良いニャ
迷子は嫌だニャ