お掃除ロボットや窓ふきロボット、それに食器洗浄機。人が“面倒くさいな”と感じがちな家事は、ロボットが代行してくれるようになりつつあります。家をきれいにしてくれるロボットの普及が進むにつれて、期待が高まるのが人の身体をきれいにしてくれるロボットの登場。お風呂で横になっていると、自動的に身体をこすり、髪の毛を洗い、そして歯を磨いてくれる装置、欲しいと思いませんか?特に、疲れているときには便利ですよね?

米国サンフランシスコ在住のSimone Giertzさんは、そんな怠け者たちの願いをかなえる自動ハミガキロボット「Toothbrush machine」を製作しました。instructablesでその製作方法が公開されています。


自動ハミガキロボット「Toothbrush machine」
自動ハミガキロボット「Toothbrush machine」

「Toothbrush machine」は、Giertzさんがキッズショー向けに製作したハミガキロボット。電子工作などで良く使われるワンボードマイコン「Arduino UNO」やロボティックアームの「MeArm」などを組み合わせて作った本格的(?)な装置です。

参考画像:ワンボードマイコン「Arduino UNO」
参考画像:ワンボードマイコン「Arduino UNO」

参考画像:ロボティックアーム「MeArm」
参考画像:ロボティックアーム「MeArm」

「Toothbrush machine」で歯を磨くには、まず、歯ブラシに歯磨き粉をつけます。続いてヘルメットをかぶり、スイッチをオン。すると、ヘルメット上に折り畳まれていた歯ブラシ付きのアームが口元に移動し、左右に激しく10回歯ブラシを動かして、歯を磨くという仕組みです。

歯ブラシに歯磨き粉をつけ、ヘルメットをかぶります
歯ブラシに歯磨き粉をつけ、ヘルメットをかぶります

スイッチを入れると、歯ブラシ付きのアームが口元に移動し、  左右に激しく10回動きます
スイッチを入れると、歯ブラシ付きのアームが口元に移動し、
左右に激しく10回動きます

歯を磨き終わると、アームは自動的に元の位置へ!  お口すっきり?
歯を磨き終わると、アームは自動的に元の位置へ!
お口すっきり?

「Toothbrush machine」はまだパイロット版段階。前歯を横にブラッシングすることしかできません。ハミガキ効果がほとんどないことはGiertzさん本人も認めており、現時点ではまだ「ポンコツロボット」でしかありません。

実はGiertzさん、役に立たないロボットの映像を集めたRedditの「Shitty robots(ポンコツロボット)」の大ファン。「Toothbrush machine」は、その仲間入りができると考え、Redditに映像を投稿しました。投稿は高い人気を獲得し、作り方を教えて欲しいというリクエストがGiertzさんのもとに殺到。このため、今回製作方法がinstructablesで公開されたのです。


参考動画:「Shitty robots(ポンコツロボット)」
ロボット君たちが奮闘する姿を楽しめます

instructalblesに掲載された指示に従えば、誰でも「Toothbrush machine」を製作できます。製作には先に述べた「Arduino UNO」や「MeArm」などの他、ヘルメットと歯ブラシが必要。Giertzさんによれば、すべてのパーツの購入には140ドル程度かかるのだとか。中でもヘルメットが高価なのだそうです。

ハミガキ効率の低い「Toothbrush machine」に140ドルもの費用を掛けるのには、抵抗のある人もいることでしょう。でも、たとえば顔のどこかがかゆい時などには、「自動顔かきマシン」としても利用できるのだとか。140ドル払って顔をかく。これぞ、富豪ですよね?

さてこの「Toothbrush machine」。子どもの夏休みの自由研究にぴったりではないでしょうか。違いのわかる先生であれば、「Arduino UNO」を使っているというだけで、それなりの評価をしてくれるかもしれません。


「Shitty Toothbrush Machine(ポンコツハミガキマシン)」