太陽電池でスマートフォンを充電できるデバイスはすでにいくつか販売されている。だが充電に時間がかかり過ぎてしまうため、購入しても使わなくなってしまうことも多い。カフェやオフィスや自宅に設置された充電器を使う方が、短時間で充電できるためだ。太陽光がなければ充電できないというのも、マイナスポイントとなっている。

だが、BBQやキャンプといったシーンではどうだろう?そのような場所では電源が確保できないケースもありうる。太陽の光も、屋内よりは確保しやすい。


そんなBBQやキャンプシーン向けに開発されたのが「nipi」。太陽電池でスマートフォンを充電できるクーラーボックスだ。開発者は「nipi」を「21世紀のサバイバルツール」であると説明している。

太陽電池でスマートフォンを充電できるクーラーボックス「nipi」
太陽電池でスマートフォンを充電できるクーラーボックス「nipi」

「nipi」の太陽電池は、日中、太陽に向けて設置すれば、1時間でスマートフォンを充電可能な電力を発生する。太陽電池は追加購入でき、3枚まで利用可能。この場合は20分での急速充電が可能だ。

別売りの太陽電池を2枚追加すれば、20分での急速充電が可能に!
別売りの太陽電池を2枚追加すれば、20分での急速充電が可能に!

「nipi」は1万4,000mAhの大容量リチウムポリマーバッテリーを内蔵。バッテリーを満充電しておけば、一般的なスマートフォンを7回程度充電できる。太陽電池で内蔵リチウムポリマーバッテリーを充電する時間は約7時間。昼間にバッテリーを充電しておき、夜間にスマートフォンを充電するといった使い方も可能だ。

内蔵バッテリーにより、夜間のスマートフォンの充電も可能
内蔵バッテリーにより、夜間のスマートフォンの充電も可能

「nipi」にはLEDライトが取り付けられている。昼間に太陽光で発電し、夜はその電力でキャンプ地を照らすというエコな使い方ができる。

なにこのラブい空間!
なにこのラブい空間!

意外なことに、クーラーボックス内部の冷却には、太陽電池による電力は使われていない。「nipi」は昔ながらの断熱材を利用したクーラーボックスで、氷を入れて飲み物などを冷やす仕組みのものだ。高効率の断熱材が使用されており、一定量の氷を入れておけば、飲み物を冷たい状態で6日間キープできるという。容量は47リットル。

冷却には太陽光を使いません
冷却には太陽光を使いません

大型サイズのタイヤが取り付けられているので、キャンプ場の荒れた土地や、海岸の砂浜であっても持ち運びし易い。

ビーチでバーベキュー!
ビーチでバーベキュー!

開発元の米国nipi coolersは現在、クラウドファンディングサイトkickstarterで出資者募集のキャンペーンを展開している。記事執筆時点では、195ドルの出資で「nipi」を一台入手可能。キャンペーン終了後の市販価格は449ドルになる。出荷開始は、2016年3月頃を予定している。