重力による空間の歪みを説明する図、ありますよね。日常生活で目にすることはめったにありませんが、でもあの図をカーペットの柄に採用してしまった企業があります。それはデンマークの「ege」。ege は、平らな床がくぼんで見えるカーペットを製作しました。


カーペットの依頼主はオランダの Automotive Helmond。退屈なオフィス空間を限られた予算で印象的なものに変えたいと、ege にカーペット製作を依頼したのだそう。その狙いは当たり、オフィスを訪問した顧客や Automotive Helmond の外部メンバーは、一人残らずカーペットに驚き、その面白さを口コミで広げてくれるそうです。



カーペットは、細くて明るい線でデザインされています。線は基本的には隣の線と平行に走っているのですが、時に大きくカーブし、床がくぼんでいると錯覚させます。カーペットのベース色はブラック。この色は、細い線を浮き立たせるだけではなく、まるで宇宙空間を歩いているような気分にさせるという効果も生んでいます。


狙い通り、少ない費用で抜群の広告効果をあげたこのカーペット。欠点はごくまれに、くぼみに見える部分で転ぶ人がいることなのだそう。くぼみだと思っていた部分が実は平らである事実に、脳がついていけないからだそうです。なるほど、そういうことはあるかもしれません。特に疲れているときには注意した方が良いかもしれませんね。